「……………」
あまりにも綺麗な瞳をしていて、なぜだか目を反らすことができなかった。
そのまま吸い込まれそうな感覚。
そして、その人は何か言いたげな表情だった。
「……ねぇ」
沈黙を破ったのは、わたしだった。
自分でも驚いたけど、言葉が勝手に出てくる。
「あんた…何なの?
待ち合わせでもしてるわけ?」
男は、別に驚くも怒るもなかった。
感情を見せず、ただ静かにわたしを見つめ返した。
まるで心の中を見透かされているようで、じっとしていることができなかった。
「…用がないなら出てって」
わたしの言葉に、男が口を開いた。
「雨」
「は?」
「雨降ってるし、こんなとこにびしょ濡れの女の子が一人でいたら危ないと思って」
あんたといる方が危ないと思うけど?
普通に、この男が怪しいと思うでしょ?

