「…ハル、一緒に食べるか?」
「え、良いの?」
目の前に出された大きなホールケーキ。
高そうな装飾、こんなの人生で一回食べられるかってくらい高そうだよ。
「おいでよハルちゃん、コウもああいってんだし」
「じゃ、じゃあ…いただきます」
ユキさんも見た目は怪しいけど、悪そうな人じゃないみたいだし。
コウも気にしてないみたいだから、お言葉に甘えてしまおう。
ユキさんとコウが向かい合って座っていたから、わたしは二人の間の床に座ろうとしたら、コウに手を引っ張られた。
「違う、ハルはここ」
コウの隣に座らせられると、横からコウの匂いがした。
甘く痺れそうな香りだった。

