「少し出かける」
「うん」
夜10時…
こんな時間にコウが出かけるなんて珍しい。
どこに行くの?、なんて聞くこともなく、わたしはただコウを見送った。
ピンポーン…
コウが出て行ってから、30分くらい。
…鍵でも忘れたのかな?
いや、そんなはずないか。
鍵かかってるってことは、鍵持ってたってことだし。
じゃあ、お客さん…?
音を立てないようにこっそりリビングを移動する。
インターホンのカメラを覗くと、やっぱりコウじゃない…見知らぬ男の人が立っていた。
こんな時間にサングラス…?
帽子も深く被っていて、ただの不審者としか思えない。
全力で居留守しよう…

