「乾燥機貸すから。 服、乾いたら帰れよ」 「……………」 本当にこの人、何もしないんだ。 こんな男の人、いるんだ。 なんだか、意外。 「…聞いてるのか」 ぼーっとしてたら、顔を覗き込まれた。 吸い込まれそうな瞳がわたしを見ている。 胸が忙しそうにドキドキいっている。 「ねぇ」 「ん?」 「わたし、帰りたくない」 「………は?」 変なの。 この人を見ていると、どうしても困らせたくなる。 わがまま言いたくなる。