「うん。
夜とか怖かったんだから・・・」

優衣は思い出したかのように涙目に
なってきた。

「俺が優衣と同じ学校だから住人として
認められたのか、浩って名前を浩子
って勘違いしたのかなあ」

「お金になればなんでもいいんじゃ
ないの?

これで全く知らないおじさんとか来たら、
さすがに私も出て行くけどね」

優衣は頬を膨らませながら言った。

「じゃあ、飯は優衣が自分で作ってる
ってこと?」

「うん。二ヶ月前から料理に初挑戦
してるんだけど。

そうだ、費用は半分ずつにしてお昼は
給食だからそれを除いて、全部私が作る
ことにするね!

よーし、頑張るぞー!」

浩は真顔で答えた。

「この辺に高名な医師っていたっけ?

いなけりゃ、無免許医師でもいいし、
最悪の場合は厚生労働省の役人でも
かまわない!」

「・・・」

優衣は無表情で浩を見つめた。

「わあ、嘘、嘘。

よーし、明日っから食生活が
変わっちゃうぞう!」

浩はかわいいポーズで誤魔化した。