呪文がピークに達した時 物体は、肉の塊から、人の形に戻ろうとしていた

その光景は、まさに 悪夢のようだった


どろどろとした肉片が 他の肉と くっつきだし 塊から 形へと変わっていく


《速くしないと また 来る。》

冷たく言い放つ男に思わず 殴りつけた



たいが… 実際には、出来ずに 精一杯の睨みをきかせただけだ。


「封印!!」

その言葉を言い放った瞬間!


肉片…いや…人の形をしていたものが 数珠の輪の中に吸い込まれていく



――――おのれ…よく…も… ‘僧呪’…様…――――


和の持つ数珠は、ガタガタと震えて 人の形をしたものを吸い込む

ボロボロの体で これだけの チカラを封印するのは、呪文を唱える方も 数珠を持つ方も 相当な体力が必要だ