【完】一粒の雫がこぼれおちて。






双子の内の1人を抱える里沙の顔は、どこと無く、大人っぽい。


今までと何も変わってないはずなのに、どこか強くなった気がする。



きっとこれが、〝母親の顔〟というやつなんだろうな……。



「名前、決まった?」


「……うん。」



双子の子供に、まだ名前は無かった。



ちなみに、双子は女と男。


女が姉、男が弟。



「……祐大(ゆうた)くんと、里織(りおり)ちゃん。」



祐大……里織……?



「双子なのに、関連性のカケラも無いね……。」


「どんな字書くの?」



「お兄ちゃんの方は、しめす遍に右、それに大きいで〝祐大〟。妹の方は、里に織物の織で〝里織〟。」



「……伯父さんと伯母さんから、1字ずつもらっちゃった。」