【完】一粒の雫がこぼれおちて。






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「あ、蒼空くん、しずくちゃん。」



……それから、数日が経った。



「おはよ、里沙。」


「里沙ちゃん、おはよう。」



今日で、生まれたばかりの子供の検査も終わり。


何も無ければ明日、退院する予定の里沙と子供。



「……って、大地も来てたの。」


「何だよ、来てちゃ悪いか。……つか、オレの妻と子供なんだけど。」



今のところ、里沙にも子供にも、異常はみられない。



ただ里沙から生まれた双子は、他の子供よりちょっとだけ小さいってだけ。


3000グラムも無い、本当に小さな赤ん坊。



「見てみて、蒼空っ。私の手、握って離さないんだよ、かわいー……。」


「赤ちゃんって不思議だよね。教えてないのに、手の平に何かを感じると、無意識に握るんだから。」