【完】一粒の雫がこぼれおちて。






生前の頃からいつもラブラブだった2人。


それは死んでからも、変わらないみたい。



「…………蒼空くん。」



でもね、伯母さん。


蒼空くんの傍に寄り添うのは、もうあたしの役目じゃないの。



「……しずくちゃん。」



もちろん、離れはしないけど。



蒼空くんを1番近くで支えるのは、彼女のしずくちゃんの役目。


きっと、あたしよりもずっと、蒼空くんを理解して支えてくれる。



それに、あたしも……。


「……あたしは、ずっと蒼空くんの傍にいるから。」



……薄れる意識の中。


ふと、昔の自分を思い出した。



『あたし、大きくなったら蒼空くんのお嫁さんになりたいなー……。』



蒼空くんに、幼馴染以上の気持ちを抱いていた自分を……。



『……里沙は可愛いけど、泣き虫だから嫌。』



……思えばこの時から、あたしが蒼空くんの彼女になることは、不可能だったんだけど。