【完】一粒の雫がこぼれおちて。






side 松江里沙





〝里沙〟



さっきから、そう声が聞こえるの。


蒼空くんやしずくちゃん、大くんの声がずっと……。



あたしは返事をして、不安そうな顔をするみんなを元気づけてあげたいのに。


体が重くて……目も、開かない……。



……あたし、死んじゃうのかな……。



ポジティブなところが、あたしの長所だと言われて来たけど……あまりに怖くて、今はポジティブにもなれない。


今あたしの体が自由に動けていたなら、ずっと手足が震えていると思う。



それほどまでに、間近に感じる〝死〟が怖かった。



……そしてそれ以上に、あたしと一緒に死んでしまうかもしれない……お腹の子。


大くんとあたしの子供たち。


2人が死んでしまわないか……怖かった。