【完】一粒の雫がこぼれおちて。






それからはあっという間。


気付けば告白に応えていて。


気付けば、一生を共にする誓いに頷いていた。



大くんとの日々は、進むのが物凄く早い。


それはもう、びっくりするほどに。



「じ、じゃあ、苦しくなったらすぐ電話するんだぞ? 携帯は常に、ポケットの中だからな!」


「んもうー、分かってるって! 大くんは本当、心配性なんだから!」



あたしが心配心配と言って、中々仕事に行かない大くん。



先週臨月に入ったのは確かだけど、予定日はまだ先。


お腹の感じだって、臨月に入る前とそんなに変わらない。



だから大丈夫だって言ってるのに……。



「ん……分かった、行ってくる。」


「いってらっしゃい。」



ちゅ