【完】一粒の雫がこぼれおちて。






私の頭の中はハテナだらけ。


蒼空の言葉の意味も分からなければ、行動の意図も分からなくて。



とりあえず思うのは、周りの視線が、少しだけ恥ずかしい。



まだゲームセンターから出たところだし、イルミネーションツリーがあるせいか、今日は尚更人が多い。



「そ、そらっ、周りの人が見て……っ!」


「うるさい。……見たい奴には、見せとけばいいんだよ。」



瞬間、唇に柔らかいものが触れた。



いつの間にか蒼空の顔が目の前にあって。


周りにいた人たちは驚きの声を小さく上げる。



「僕のものだって、見せびらかしてやる。」



……っ、顔が熱い……。



冬だけど、まるで真夏の砂漠にいるように熱い。


今にでも溶けて、跡形も無く消えてしまいそう。