【完】一粒の雫がこぼれおちて。






「ん、ぁ……授業、終わった……?」



その音で目を覚ました和泉くんが、寝ぼけ眼のまま顔を上げて。


教室を出て行った先生を確認したあと、再び机に顔を伏せた。



眼鏡を外した和泉くんの見た目は物凄く綺麗なのに、その姿は何だか綺麗というより可愛い。



ギュッと抱きしめたい衝動に駆られるけど。


遠くから感じた冷たい視線に、さすがにそれは止めた。



もしそれを行動に起こして、あの人に耳に入ってしまえば。


きっとしばらく私は学校に来れなくなる。



学校は好き。


友達がいるし、和泉くんがいるから。


先生も優しい、誰も私を傷つけたりしない。



だから出来るだけ、学校を休むことが無いようにしたい。