キミの心に届くまで



なんなの、いったい。


あたしをからかって、楽しんでるわけ?


片桐の切り返しがとんでもなくて、いちいちビックリしてしまう。



だけど、なんでだろう。


一緒にいても苦痛じゃないのは。


むしろ、胸に安心感が広がっているのは。


相変わらず無表情で澄ましたような顔をしてるし、感じが悪いとしか言いようがないんだけど。



「うまく生きれなくて嫌になるよ。もうちょっと、世渡り上手だったら良かったのに……」



隣で無言でスマホを操作する片桐に、ついついグチをこぼす。



片桐に言ったって仕方ないのに、それでもなぜか自然と出て来た。