ーーギィィィィ



昼休み、屋上の扉を開けると錆びた鉄の音が辺りに響いた。



昨日と同じ場所に行くと、壁に寄りかかって座る片桐の姿が見えてそのまま目が合う。


相変わらず整ったその顔はやっぱり無表情で、一瞬だけヒヤッとする。



「本当に今日も来たんだな」



興味のなさそうな声に、もう少し愛想良くすればいいのにって心の中で嘆く。



「当たり前でしょ、昨日言ったじゃん」



「本当に来るとは思わなかった」



「言ったことは守るし」



「はは、優等生だな」



笑っているのは声だけで、顔は全然笑っていない。


そんな片桐の隣に腰を下ろすと、あたしは手にしていたお弁当を膝の上に乗せた。