キミの心に届くまで



「ごめん……ありがと」



「帰りたくねーんだろ?だったら、俺んちに行くぞ」



「え……?」



郁都の家……?


それはそれで困るっていうか。


心の準備が出来てない。



「なんだよ?嫌なのかよ?心配しなくても、誰もいねーし」



「嫌じゃないけど……」



困るんだよ。



「だったらいいだろ。文句言うなよ」



迷っている内にどんどん腕を引かれて歩かされた。



そして繁華街を抜けて、住宅街の中に郁都の家があった。



見るからに普通の一軒家っぽいけど、誰もいないってことは郁都の両親も仕事が忙しいのかな。


すずが前に資産家だって言ってたけど、郁都から直接親の話を聞いたことはない。