その週の土曜日。



「よしっ!」



あたしは気合いを入れるためにそう言って、覚悟を決めてスマホを握り締めた。



学校で何度もすずに話しかけようとしたけど、臆病な気持ちに打ち勝てなくて今に至る。



すずはもうあたしのことなんて嫌いになったかもしれないけど、それでもどうしても謝りたかった。



ずっとずっとすずの傷付いた顔が頭から離れなくて、無理に打ち消そうとしてみてもダメだった。



醜い嫉妬や妬み、ずる賢さがあたしの中にあったことを認めたくなくて逃げ続けて来たけど心のどこかでずっと引っかかっていた。



だからこそ向き合わなきゃ。


そうじゃなきゃ、強くなったとは言えない。