「おねーさん!」



夜の繁華街の中を当てもなく彷徨っていると、突然肩を強い力で掴まれた。


あまりの痛さに顔をしかめる。


だけど。


もう、すべてがどうでもいい。


霞む頭でそんなことを思いながら振り返ると、そこには薄気味悪い笑みを浮かべたガラの悪い男が3人立っていた。



「ヒマなんでしょ?俺らとカラオケにでも行かない?」



その中でも金髪の派手な男が、肩を掴んだままあたしの顔を見下ろしている。



「別に、いいけど」



「マジ〜?キミみたいなマジメそうな子と遊べるなんてラッキ〜」



ニヤリと笑いながら、男は舌でペロリと自分の唇をなぞった。