もう、ダメかもしれない。


失った信用を取り戻すのは簡単なことじゃない。


今まで以上に頑張って、頑張って、頑張って、頑張って……。



いったいあたしは、いつまで頑張り続ければいいの……?


もう、疲れたよ。



「それと、翼に変なこと吹き込まないでね。家に帰ってあげてって、最近あの子そんなことばかり言うんだから」



お母さんは冷たくそう吐き捨てると、あたしの横を通り過ぎて翼の病室に入って行った。



手には翼の小さな手のひらの感触が残っていて。


その温もりは、次々に溢れる涙を止めようとしてくれているようだった。