___ ドコッ!バキッ…ドサッ


耳を塞ぎたくなるような音ばかり…


なのに腕を掴まれてるから耳を塞ぐこともできない


「クックックッ……。あいつが本気になって喧嘩するなんていつぶりかなぁ?」


前にも喧嘩したことあるんだ…


そりゃそうだよね?


10分以内に。


というルールのもと、焦ることなく次々に倒していっている


でも倒しても倒してもキリがない


人が多すぎる…


ドカッ!


「ゔっ‼︎」


「爽!!もう止めさせてよ‼︎ねぇ‼︎」


リーダー格の男に頼む


「それは無理だなぁ?一回始めたからには殺られるか倒されるかのどっちかだ」


……。私が捕まったからだ…


「爽。早くしねーと10分たつぞ?」


その言葉にハッとタイマーを見ると残り30秒


「くそっ……!数が多すぎる…ドカ」


このままだと…何をされるかわからない


そう思った私は掴まれてる腕を上下に動かした


「離して!」


ついにパッと手が離れた


足の震えも無くなった今、ヤンキー達から離れたることができた


「姫奈ちゃん?いいの?逃げて。爽を見捨てるの?」


そう聞かれて一瞬爽くんの方を向いた


その隙を突いてリーダーがすごいスピードで走った


ハッとしたが反応が遅れた


すぐ後ろに下がったが壁


「はい捕まえた。逃げれると思ったら大間違い」


「くっ……」