「……そいつ立てなかったのか?」


私を拉致ったリーダーみたいなやつが聞く


「あぁ。多分こいつ男性恐怖症だ」


……⁉︎何で…


「へぇ…?いい事聞いた。お前は作戦通りやれ」


「はい」


作戦って何⁉︎何をする気……


気づくとステージを囲むようにして30人くらいの男が下にいる


まさか…こいつら爽達を殺る気じゃ…


「お前が思ってる通りだよ?八王子爽を殺す」


リーダーがさも当たり前かのように言う


「な…やめてよ⁉︎何でそんなことするの⁉︎」


声を絞り出して聞く


「俺は…あいつに彼女を盗られた。だから…あいつが惚れた女を拉致った。ただそれだけだ。もう直ぐ…ショーが始まる……」


ヤバい…私がどうなるか大体予想がついてきた…


___ガラガラ


やっぱり私を助けに来たのは真白達の3人


「姫奈!」


すぐにステージにいる私に気づいたみたい


「おーっと動くなよ?こいつがどうなっても知らねーぞ?」


そう言うと合図を送り私の手を掴んでる奴が私にナイフを突きつけた


「……ひっ……‼︎」


光に反射するナイフがここまで怖いと思ったことがない…