「おい。下駄箱に可愛い子いるぞ」


「お、本当だ。ちょっと捕まえるか…」


……⁉︎下駄箱にいるのって私しかいないよ⁉︎


「ねーねー、何してるの?」


やっぱり私……かぁ


目の前に現れたのはヤンキーっぽい10人くらいの上級生


「ちょっと遊ぼうよ?帰りはもちろん送るからさ。まぁいつ帰れるかは知らねーけど」


……ヤバい


体震えてきた…


私こう見えて薄い男性恐怖症


「あれ?体震えてんじゃん。今なら連れ去れそう。やれ」


何を……


「ちょっとだけ大人しくしてね?」


グッと両手を掴まれる


当たり前だけど男の力には勝てなくて…


「……っや‼︎離して‼︎」


真白も徹くんも先に行ってる


今下にいるのはパンダに囲まれてる爽くんくらい…


「ちょっと黙れ。アレ持ってるやついねーの?」


「あ、俺持ってる」


「貸せ」


……何を…


「じゃ、おやすみなさい。桐生姫奈ちゃん」


男が持ってるハンカチが近づいてくるごとに震えは増える


瞳には涙がたまっていく


「……やめ……っっ‼︎」


やめて。と言い終わる前に口を覆い塞がれる


爽……助けて……‼︎


刺激臭の後、私は意識を失った