___コンコン


ゴロゴロ……とローラー音を響かせながら開くドア


「姫奈……?」


声をかけるけど返事はない


そう言えばあいつ…昨日倒れてからまだ起きてないって言ってたっけ…


「…爽……」


ん?起きたか…?


いや…起きてない


名前呼んでたってマジだったのかよ…


「……。暇だ…」


___ガラガラ


「爽。暇でしょ?」


「……翔」


突然翔が来た


「暇だな…大分」


でも病院では何もできない


「魔法、教えてやろうか?」


……は?今?


「いや…俺の魔法水流系なんだけど……」


瞬間移動とかだったらまだしも…


「うん。俺も水。だから教えられるよ?どうする?これでも教師やっていけるレベルなんだけど?」


今学校休んでるし…

今日から実技入るって言ってたし

後から気づいたけど今日徹達も授業出るって言ってたしな…


「じゃあお願いいたします…」


「はい。承りました」


その瞬間ドーム?結界?を張る翔


さすが自称教師レベルなだけあるわ


「とりあえず…お前水出せるの?」


なめられてる


「前だした」


「でもあれ機械の中でだろ?あれは魔法が出やすくなってるんだよ」


へー……そうなんだ


「じゃああの外で出した姫奈の魔法はすごいのか?」


「姫奈はレベルが違う」


マジか……


「とりあえず水出せ!」


はいはい


「我が杖よ…我の命令を聞き届けたまえ。ウォーター!」


前とは比べ物にならないくらい少ない水が出た


水たまりくらいの


でもあいつは笑うこともなく


「お、水出たんだ。すげーじゃん。じゃあ次は水の量を増やさないとな?あ、やり過ぎたら魔力が減るから気をつけてな」


魔力……?何じゃそりゃ


「あー…学校では教えてくれねーもんな。魔力って言うのは魔法使うためにあるようなものだ。一般の魔法使いは1000持っていたらいいところかな?」