ゆっくり目を開け光に慣らす


「……お父様…お母様…」


私のせいで……2人は…


「姫奈、あなたは勘違いをしているわ」


勘違い…?


「俺たちはね、自分が死んでも姫奈だけは生きていてほしい。そう願ったんだ」


「でも……」


私がいなかったら2人は逃げれたかもしれない


「私達、死んだことに後悔してないの。だってこんなに愛する娘を守れたのよ?」


お母様……


「あそこで俺らが逃げて姫奈が死んだとしたら俺達は後悔すると思う。俺達、今幸せだよ。会えないはずの娘と喋れてるから…」


後悔もしてないし、今喋れて幸せ


「あ…りがと……」


泣きながら…発した言葉


「姫奈…もうお別れかな…」


「何で⁉︎やだ!私、お父様とお母様と一緒に行く‼︎」


せっかく会えたのに…


もう離れたくないよ…


「それはダメ。あなたの事愛してくれている人がいるじゃない…」


私を……愛して……?


「下を見てごらん」


お父様に促されて下を見る


すると
『姫奈⁉︎おい‼︎しっかりしろ‼︎姫奈‼︎……』


泣きながら必死に私に喋りかけている爽くんの姿が


「爽……」


何でこんなに……


「彼、いい子じゃない?私気に入っちゃった」


えへっと笑うお母様


「あれが彼氏ならまぁ許すか…」


しぶしぶ納得するお父様


「爽君、マナリア国第一皇子……」


「「は!?」」


ハモった‼︎


「ならなお良しだね!」


「だな。へー…あの子が…」


ちょっと待って。今重要なことに気がついた


「私、付き合ってないよ?」


「「え?でも好きなんでしょ?」」


……ぼっと赤くなる顔


「な、な、な……‼︎」


反論しようとしたけど無理だったみたい


だってあの二人ニヤニヤしながらこっちを見てる


「ほんと鈍感ねぇ…。まぁいいんじゃない?イケメンだし、能力も強そう」


「あ、そうだ」


今度は一体何⁉︎