『おかーさまー!おとーさまー!はやくはやくー!』


これは…私?


「もう姫奈ったら‼︎そんなに焦らなくても薔薇は逃げないわよ」


これは…お母様?


「姫奈ー‼︎お父様と競争だー‼︎よーいドン」


これは…お父様?



じゃあこの記憶はお父様とお母様が死ぬ前の…?


___バサッ


シートを広げ、お弁当を取り出す


今は…ピクニックの最中?


「たべよー‼︎」


「「「いただきまーす」」」


楽しそうにわらってる


幸せだなぁ……


『王様!王妃様!敵が侵略してきました!』


「「……‼︎」」


「おとうさま?おかあさま?」



『今敵は……中庭付近、バラ園に近づいています』


「マズイわね……」


「奥に逃げよう」


……ここでお父様とお母様が死ぬのかな?


___バン!!


「王と王妃様はどこだ⁉︎」


「スパイによればここでピクニックをしてたと……」


スッ……


杖を構える2人


見ただけでもわかる


2人は有能な魔法使いだったって事が…


「でもいねぇじゃねぇかよ」


「おかしいですね…出るためにはあの一つの扉しかないはずです」


そっか……今2人は見つからないようにしていてくれていたんだ…


私を守るために……