今はテスト前。職員室の入室は禁止されている


でも真白はそんなの御構い無しに走っていった


ここから職員室は近い


だから


「失礼します!!「おい!入ってくるな」そんなの関係ない!姫奈を助けて‼︎お願い‼︎」


真白が泣きながら先生たちに助けを求めてる


「おい…爽……何で…姫奈ちゃんが…。入学して…2日目だぞ…?」


「……徹…姫奈が……冷たく……」


なってきてる


言えなかった……


最後まで


___バタバタバタバタバタバタ


先生たちが走ってくる


その中に理事長と副理事長がいた


すぐに気付いたけどカナリア国の王様と女王様だった


なんで今所に…っていう俺の考えはすぐ打ち砕かれた


「姫奈!姫奈!何で……!俺は娘だけじゃなく孫も失うのかよ…!」


孫……?


「姫ちゃん‼︎目を覚ましてよ……!桜ちゃんと時雨が守った命を…‼︎お願い‼︎目を覚まして!」


時雨……って。桜ちゃんって……


「時雨様の…お母様…?桜様のお父様?じゃあ…姫奈は…カナリア国第一皇女…?」


『患者を乗せる。そこをどいてくれ』


世界屈指の医者が来た


姫奈はすぐ運ばれる


呼吸が止まり危険な状態なのは聞いているだけでわかった


すぐ病院に運ばれ残ったのは沈黙と涙


「君……何で時雨くんと桜のことを知っている?国家機密のはずだが…?」


「失礼しました……。私は…サナリア国第一皇子…八王子爽です……」


泣きながらけれども確実に伝えた


理事長と副理事長は驚きを隠せないようだ


「どうして…サナリア国の皇子が…?」


それもそうだろう…サナリアの中にも学校はあるのにわざわざ遠いカナリアに来てるんだから


「…超能力……。」


それだけ伝えると意味が通ったらしい


「八王子くんは…姫奈の彼氏か?」


……はいって言いたかった。


でもまだ言えない


「まだ……。返事はもう少ししてからもらう予定でした」


そうか。と納得したようにしている理事長