ー姫奈のお爺様ー


本当は言うつもりなんてなかったんだがな…


私の娘が結婚した


王宮の人とな…


私の家は世間でいう金持ちだ


でも王宮の人なんてあった事もなかった


だから相手のお父さんとお母さんに挨拶しに行った時に驚いた


「雅人⁉︎琴里さんも⁉︎」


「え⁉︎真珠⁉︎兼政さん⁉︎」


二人が結婚したのはお互いに魔法使い同士だった


しかも金持ちの……


王族の……


「偶然ね……じゃあ私の息子が結婚した相手は雅人さんの娘さん…?」


「あぁ……そういうことになるな…」


真珠の息子だったら安心だ


「真珠、兼政さん。どうか私たちの娘をよろしくお願いします」


「いえいえ、とんでもないです‼︎雅人さんと琴里さんも我が息子をよろしくお願いします」


私の娘夫婦は笑いながら見ていた


しばらく経って…


子供が生まれた


『桐生姫奈』


それがお前だよ


一目見てわかったよ


この子は魔法が使えるってね


案の定使えた


魔法使いの両親に生まれた子だ…


魔法の能力も強かった


すぐに新しい魔法を使えるようになった


気づけば全ての魔法を習得していたよ…


だからね、俺は常盤ヶ丘学園を開くことにしたんだ


姫奈が安全な生活を送れるようにな…