「えーっと、瞬間移動系、透明化系の能力者ははっきり言ってなかなかいないです。その他の能力は結構な割合です」


えー…そうなの?私、瞬間移動が良かったんだけどなぁ…


「では体育館へ行きましょうか。他学年の生徒もくるので騒がないようにしてください」


やる気のない「はぁ〜い」っていう返事をしながら体育館に向かう私達


私と真白、爽くんと徹くんで一緒に行ってる


でも誰かとすれ違うたび


『キャーーーーー』
『爽様ぁーー‼︎』
『徹様ぁーーー』


「爽、徹。ドンマイ」


真白の真剣なドンマイに2人は落ち込んでる


「爽くんは知ってたけど徹くんも『徹様ぁ』って呼ばれてたんだね…」


私の周りはすごい人だらけだな……


「真白は可愛いし…爽くんと徹くんはまぁイケメンだし…?私だけがこんなブスって…。はぁ…。」


「「「…………。」」」


あーあ、神様不平等


ちょっとくらい私をひいきしてくれてもいいじゃん


「姫奈……あんたそれマジで言ってる…?」


「当たり前じゃん。神様のケチぃ‼︎」


プーってほっぺを膨らませて怒る


「「……///」」


あ、2人の顔赤い‼︎


「だ、だ…大丈夫⁉︎熱…?どうしよ…」


私がテンパってると真白がほっておいていいよって言ったので心配だけどほっておくことに。


そんなこんなで体育館に到着


『みんな揃ったな?ではこの別室に入って能力の開発を行う』


いよいよかぁ…緊張するなぁ…


『では、1年A組。寮No.1の人から順に入ってきてください。二人一組でね‼︎』



ぞろぞろ動き出して次は真白と徹くんの番


2人はペアのルームメイトがいないので一緒に行くらしい…


さっき先生が来て言ってた


とりあえず寝てる爽くんだけ起こしておこう


「爽くん…起きて。次だよ…‼︎」


ゆさゆさ体を揺すりながら起こす


「ん……次?あー…わかった」


しばらくして2人が出てきた


いよいよ私達の番


「姫奈、行くよ。ほら」


爽くんが先に立ち上がる


私は緊張してカチカチになってたので爽くんが手を差し伸べてくれた


それに掴まり立ち上がる


「ありがとう」


2人で歩いて行く


別室のドアが閉まった後、女子達の悪口に気づくはずがなかった…