ピピピピ!ピピピピ!ピピピピ!


タイマーか⁉︎


マズイ…


「テレポー……」


姫奈が魔法を使おうとした


「なっ……‼︎」


「ごめんね?悪いけど能力無効化の石、使った手袋だから」


「ナイフの人……」


能力が使えないと言う絶望的な状態


能力無効化の石……?


最後の抵抗として歩かずズルズル引っ張られる姫奈


でもそれも時間の問題


「純情な姫奈ちゃんには悪いけど…約束だからね?リーダーとの」


リーダーとの?何で釣られたんだいったい…


ドカ……


よそ見しながらでも殴ることは忘れない


「おい、姫奈の腕、掴んで置いて」


ナイフ突きつけた奴はもう一人の男に頼んで姫奈の腕を掴ませた


そしてリーダーの男は俺に向かって叫んだ


「早くしねーと純情な姫奈ちゃんが汚されていくよ?頑張ってね、姫奈ちゃんの王子様」


そう言い終わるとリーダーの男はナイフを突きつけた奴に頷いた


そしてナイフを突きつけた男も頷くと


グッとアゴを掴んだ


「……やっ…‼︎いや‼︎離して」


抵抗するも虚しくどんどん顔は近づいていく



「ゴメンね?姫奈ちゃん。命令なんだ?あと、俺は心だから」


そう言われた後、より一層顔を近づけた


一瞬目を離した


なのに次目を向けたときには…


「姫奈!!」


俺は焦ったように叫んだ


「……っ…ふ……ん……はぁ…」


キスは続く……


それを見て集中力が切れ殴られる


「あーっはっはっはっ……!ざまぁみろ。きぶんはどうだ?愛する人が目の前で他の奴にキスされる気持ちは」


あいつだけが楽しんでる



「……っ…ぷはっ‼︎」


やっと解放されたと思うとリーダーは満足気な顔をしてこっちを見て笑っていた


「そ……う…‼︎」


叫ぼうと思っても声が出ないみたい


でも俺は姫なの必死の叫びに気づくことができた


その間にもタイマーは進んでいく


ロープで縛られた姫奈


あいつは気づいてないかもしれないが拘束器具もある