美結は誰が見ても『カワイイ』というくらいカワイイ。
顔はもちろん体型まで整ってて、透き通った白い肌にぷっくりとした唇がチャームポイント。
そんなカワイイ美結は、パンダ達にひがまれて距離を置かれている。本人はまったく気にしていないけど。
美結にはこの学校では有名な方の族に入っている彼氏がいる。
確か幹部の…名前は上山理久~カミヤマリク。美結とは幼なじみらしい。
中学の時から付き合っていて、今でもラブラブだとか。…まぁひがまれて当然か。
そんな完璧な美結は、サバサバした性格のためあたしと意気投合した。
似てないようで、意外と似てるのがあたし達。
「あ、ねぇ優愛。今日、倉庫に行く予定なんだけど、優愛も行かない?」
…は?なんであたしが族のたまり場なんかに。
「…遠慮しとく。」
それでも美結は諦めようとしていないらしく、あたしの腕を掴んだ。
「ねぇお願い!理久も連れて来いっていってたし。どうせ予定あっても、男でしょ?」
あたしの予定は、美結の頭の中では男の文字しかないらしい。…そうだけど。
「そうだけど、倉庫に行くよりはマシ。」
あたしが全く行く気を出さないため、美結は深いため息をついて携帯をかけ始めた。
