言い忘れたが、4年生になったばかりのころ、僕と次男の兄の目の前で、長男である兄が、トラックに
飛び込んでなくなり、僕は精神的におかしくなっていた。

 そんな事件から1年。まだ僕の傷は癒えてなかった。

 1ヶ月も我慢していた。

 正直、本当に死にそうだったけど、どうしても学校で愛知や、前から友達のいとんくんや生太と遊びた
かった。

 だから耐えた。

 僕は、父が絶対に約束を破る人ではないと知ってたので、「5月いっぱいだけ」というのを信じてがん
ばった。

――6月になった。

 父はきちんと言ったことを守ってくれた。

 課題の量が3分の2に減ったけど、相変わらず同じ勉強を何度も何度もやった。

 勉強は好きだけど、やっぱり遊びたかった。

 休日も勉強してて、日を増すごとに愛知たちが恋しかった。

 小学校のテストは簡単すぎて、授業も受けれたものじゃなかった。