高校に入学して早三月。導入教育を終えると、早くも中間試験にさしかかる。

「暇だなー。」
机の上に頬杖をついては、気だるそうに呟く。
誰も気に留めてる人はいない。

なにせ、私、荒川理奈には、未だ親しい友人がいない。
避けられてる、とか、いじめられてる、とか、そういうことではなく、多分声をかけたところで私との会話の糸口が見当たらないんだろう。