電気を点けて、真っ暗な部屋の中央にいる人物に声をかける。 「ただいま、お母さん。」 この真っ暗な中、ただただそこにいるのは、我が母なのだ。 「………」 「ただいま、お母さん。」 今度は、気持ち大きな声で。 「あぁ、おかえり。帰ってきてたの。」 ようやっと顔は、こちらへ向けられた。 ただし、顔「は」だ。目は、何処に向いているのか分からない。