こんな手の早い人と
一緒に暮らすなんて
私、大丈夫かな…




これからの生活を考えると
冷や汗が垂れてきた。




「美璃、そんな警戒すんなよっ」




とりあえず話し合いをするために
ソファーに座ったものの
彼とは距離を置いておいた。




だっていつ何されるか分かんないもんっ




「これから一緒に暮らしてくんだし仲良くしようよ、なっ?」




そう言って彼は優しく微笑むと
私へと手を差し伸べてきた。




「う、うん…」




その笑顔に誘惑されて
伸ばされた手を
ちょこんと握り返した。