幼なじみが、先生で。



「そろそろ始業式始まるから体育館に集まって下さいー」


結衣と話していると、廊下の方から先生の声が聞こえてきた。


「始業式なんて面倒くさいなぁ」


「はぁ…」とため息をつく結衣を見ていたらつられてわたしもため息が漏れた。


「校長先生話長いもんね」


話が長いと睡魔も襲ってくるし、座っていると足も痺れるし、始業式はいろいろなものとの戦いだ。


あの長い話を聞きに行くのかと思うと廊下を歩くのもなんだか嫌になる。


「でも始業式終わったらすぐ帰れるから頑張れる気がするよ!うん!」


「そうだね」


1人で意気込む結衣を見たら今度はなんだか笑えてきた。


そういえば新しく来る先生たちが始業式で挨拶もするんだっけ。


うぅ……もっと長くなりそう。

休み明けだと早く帰りたいという気持ちはいつも以上に強い。


そういう気持ちの日はだいたい1日が長く感じてしまうもの。

とても憂鬱だ。