「ねぇ、蒼ちゃん!」

「どうしたの?海里」


いつも俺のそばに居た小さな女の子。


「蒼ちゃんは海里のお兄ちゃんだもん!」


「海里は僕の可愛い妹だよ」


兄弟の居ない俺の妹みたいな存在。


明るく元気な笑顔も、俺の後ろをついて来るその姿も、全てが愛しくてたまらない。


こんなにずっと一緒に居たって海里のことを恋愛対象としてみたことは1度だってない。

大切な“妹”。


ただ、それだけだった。