幼なじみが、先生で。



教卓の下にでも隠れようとしたが、


「あれ?海里?」

既にもう遅かった。


「ひっ!」

あっさりと遥に見つかってしまった。


「海里……その格好……」


「私たちのクラスコスプレ喫茶なんです!!」

「ぜひ来てください!!」


ダラダラと冷や汗なんか流れそうなわたしとは反対に、女子たちは楽しそうに宣伝なんかし始めちゃう。

わたしをダシに使うとは……これだから人気者は………。


今はだいぶ落ち着いてきたけれど、遥と廊下なんかで話してると女子からの視線が痛かった時期もあった。


いつでもみんなが遥を見ている。

まさかここまで人気者だとは思っていなかった。

今では遥と一緒に居てもなんとも思われなくなってきたけど、学年1イケメンと言われる人の隣は少し哀しくなる。



「ま、まぁ……普通だな」


「へ?」


………今のは褒められた?


いや、やっぱり褒めてないよね?