「言ってやった。これでさっきの発言は許そう」

あたしはやっと立ち上がる。

「そろそろ、解放してあげます。あたし、帰って母と戦わなくちゃ」

「えっ...」

「巻き込まないようにするから」

今度はあたしの方が背中を向けた。

「ヒトの髪の毛乱しといて、一人で逃げるのか~」

「はい」

まず、あの母に勝ってきます。

...それは無理でも、ちょっとは言いたいこと言ってやる。