愛のカタチ

10数年前にオープンしたそこは、当時、日本中を沸かせたホテルだった。 



四季折々の風情を感じさせる、広大な由緒ある日本庭園。



日本人好みの和と洋を巧く取り入れたホテルの徹底したサービスは、たちまち客を虜にした。



開業後、間もなくして、都内にある御三家と称される老舗ホテルが、辛酸を舐めたと噂されたほどだった。


お客様を自宅に迎え入れるようなコンセプトで造られたホテルの非日常空間は、私のようなホテル好きには堪らなかった。  



ヨーロッパの邸宅を思わせるエレガントで暖かな客室。


壁に飾られた絵画の数々や調度品のセンスのよさ。 


全室高層階に位置するため、ベッドに横になりながら美しい夜景を眺めることができた。