愛のカタチ



「なんだ、眠いのか?
今日は朝から出掛けて疲れただろうから、マンションまでゆっくり休んだらいいよ!」


後部座席に手を伸ばし、上着をそっと掛けてくれた。 


閉じられた瞼の奥で、そんな拓也に心から感謝した――。 



車内には、結婚前によく聴いていた懐かしい曲がBay-FMから流れていた。


DJのバッキーさんが『大切な人と一緒に聴きたい曲』をテーマに、軽快なトークを繰り広げていた。


次々と流れる懐かしい曲に、その頃の思い出がシンクロさせられる。 


拓也と付き合い始めの頃に流行った曲もリクエストされ、感慨深いものがあった。 


そうしているうちに、本当に睡魔に襲われ、夢の中へと誘(いざな)われた――。