「ご自宅用ですか?」
店員の問いに、「いえ、プレゼント用です」と、間髪入れずに拓也は答えた。
「これ、よろしく!」
レジを済ませ、ナチュラルな紙袋に入れられた商品を拓也から手渡され、そのまま路駐していた車に乗り込んだ。
正味10分足らずの本当に短い買い物だった。
ドアが閉まるのと同時に、畳み掛けるように拓也に尋ねた。
「いきなりどうしたの?こんなお店に来たかと思えば、ササッと買い物はするし……。あのテディベアどうするつもり?」
「あぁ。あれは、俺たちの記念になるものだから」
「…記念?……俺たち、の?」
「あぁ。俺たちの……俺と真理との記念!
お腹にいる赤ちゃんを入れて初めてクリスマスを迎えるだろう?その子が寂しくないように、テディベアと一緒にお祝いしてやろうと思ってさ!」
「でも、お祝いって言ったって、赤ちゃんはまだまだ生まれてこないし……」
「そうだよ!だけど、生まれてから教えてやるんだよ。パパとママで君がお腹にいた頃、こんなクリスマスを迎えたんだよ、ってね!」


