そんな雄太の姿を、賢司はどんな想いで見ていたのだろう。
ピピピピピーーーーー
主審の長いホイッスルのあと、スタンドは歓喜の渦に包まれた。
いまだ歓声が鳴り止まない中、ポツリと言った賢司の言葉が、今でも耳に残っている。
『来年は、俺が国立に連れてくるから――』
それは、賢司のチームが県予選を勝ち抜いて、選手権大会決勝まで上り詰めるということを意味していた。
胸がドキドキしたのを、覚えている。
けれど、次の年も……
さらに、次の年も……
国立どころか、県予選で雄太たちのチームに勝つことはなかった。
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