座敷では、お寿司やら天ぷらやらご馳走がテーブルいっぱいに並べられ、父や叔父さん連中は楽しそうに盃を交わしていた。
母はというと……
口と手が忙しく動き回り、叔母さんたちに混じり、会話に花を咲かせ、大笑いしていた。
賑やかな席に身を置くと、さっきまでのことが夢のような気がした。
正面に座った諒は何も聞かず、「拓也さん、どうぞ」と言って、お酒を勧めた。
そんな諒に、心の中で感謝した。
目の前の箸に手を伸ばし、料理を皿に載せているときだった。
だいぶ酒の回った勇三叔父さんが、グラスを手にしながらフラフラと近付いてきた。
「真理ちゃんも結婚して、もう二年だろう?そろそろ赤ちゃんがいてもいいんじゃないか?」
諒の隣にドカッと腰を下ろすと、酒の勢いもあってか、そんなことを言い出した。
「えっー!?あははは…そうですね」
と、苦笑いを浮かべ、軽く相槌を打ったときだった。


