愛のカタチ

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毎週、楽しみにしていた連ドラも、今夜はなんだか上の空だった。


“心、ここにあらず”で、内容が頭に入らない。



余韻を残しながらエンディングの音楽が終わると、すぐさまニュース番組に切り替わった。



26年ぶりの株価下落と円高還元の話題に加え、金融三社の経営悪化状況がトップニュースを占めていた。


その中の一社は、賢司が勤める会社だった。


世界各地に支店を置く彼の会社は、世間一般的には、一流企業とされている。



その中でも、幹部候補生として、入社時から期待を寄せられてきた賢司。



今回のニューヨーク赴任の辞令も、数いる同期の中から彼に白羽の矢が立った。



体調不良の中、すっかり蚊帳の外に置かれた賢司だったけれど、彼の予想通りになったことに今、複雑な心境だ。


そして……


今夜の待ち人・拓也はなかなか帰ってこなかった。