「ママー、お腹空いたよ!」 隣に座る三歳位の男の子が、母親と思われる女性に、駄々を捏ねていた。 でも、ここは病院。 おやつは厳禁だから、母親は上手に子供をあやしていた。 「先生に診てもらって、『もう大丈夫ですよ』って言われたら、好きなもの食べてもいいよ!」 「ほんと?」 「うん、ほんとよ!」 嬉しそうにニッコリと笑う男の子が、とても可愛らしかった。 母親もまた、愛情をもって育てているのが感じられ、母子のやり取りが見ていて微笑ましかった。 さっきまでの緊張感が、だんだんと薄れてきた。