愛のカタチ



――翌日。 


台風は、関東地方を直撃することなく、予想進路を大幅に東に逸れた。


台風一過の晴天に見舞われ、朝から雲ひとつない青空が広がっている。 



今日は週明け、月曜日。



拓也は、取引先の新聞広告のことで頭がいっぱいのようだ。



前日の日曜日に買い求めた朝日・毎日・読売・産経新聞の各紙をダイニングテーブルに広げ、隅々まで原稿をチェックしていた。



プロ野球セリーグの優勝に伴う、百貨店の優勝セールの企画広告。



僅差の戦いが続いていたから、優勝が決定するまで、会社での待機命令が出されたほどだ。



仕事に取り組む姿勢は、真摯な拓也。


若手の中でも、営業成績トップクラスの拓也は、30歳にして営業部の課長だ。



こうして見ていると、パチンコに行ったり、キャバクラ通いする拓也とは、まるで別人のように感じてしまう。


もちろん、昨夜の情事で見せた、強引な姿も――…。