ベッドに横たわり、枕元のコンセントに携帯の充電器を差し込んだ。
おもむろに、アドレス帳を開き、か行をスクロールさせ、『賢司』の名前のところで指を止めた。
今、何をしているんだろう……?
賢司の声を聞きたいけれど、迷惑がられたら……。
携帯を握り締めながら、押し寄せる不安の波に胸が押し潰されそうになった。
――と、寝室に近付く足音が廊下から聞こえてきた。
それに条件反射するように、すぐさま携帯を閉じ、枕元のライトを消した。
ガチャと音を立て、ゆっくりと寝室のドアが開き、廊下の明かりが漏れた。
だんだんとベッドに近付く足音。
布団を頭まで被り、咄嗟に寝たふりをした。


