愛のカタチ



ふぅ〜と長く息を吐いた賢司は、足を組み替え、ゆっくりと話し始めた。


「ちょっと俺の話、聞いてくれる?」


「……うん」


「俺さぁ、留学や編入してから今まで、目の前にあるものに一生懸命ぶつかることしか考えてこなかったような気がするんだ」


「うん」


「でも、最近、ようやく周りが見えてきてさ…。
30歳を目前にして、あれ…?何を求めているんだっけ?と、立ち止まっているところなんだ」


「…そうなんだ」


コクンと一度だけ頷いた賢司は、話を続けた。 


「最近、思うのは、家族や友達みたいな身近な人を幸せにしながら、仕事の上では、困っている人を確かに助けられるようになりたいな…ってね!」


最後は、愛嬌を含めて悪戯っぽく微笑んだ。