「俺の前だったら潰れてもいいよ?責任もって介抱するからさ、限界に付き合うけど…?」
口元を緩めた賢司に、大袈裟に首を振った。
「…えっ?いいよ、そんなの! 無理ムリ!」
賢司の前で、醜態を見せるだなんて…とんでもない!!
夫である拓也にさえ、見せたことがないのに。
ブルブルと何度も首を横に振った。
体育会系出身の賢司は、学生時代から先輩に鍛えられているから酒が強い。
もちろん、回数も熟しているし、自分の限界を知っているから、上手に酒や人間と付き合っているようにも見えた。
でも……
二人っきりで飲みに行くことなんて、この先、私たち二人に存在するの?
たちまち、胸がドキドキして、それを悟られないよう話を擦り替えた。
「ねぇ、さっきの話だけど……。アメリカへは、いつ行くの?」


