両親が帰ったのを確認すると

おにぃちゃんは必ず塩をまく


人の皮を被った妖怪だ
俺たちを自己満の道具にしか思ってない
外道な妖怪だ


これが口癖だった

おにぃちゃんの目は今にも泣きそうな目

本当は寂しいけど、面会だけで暮らせない
何回も迎えに行くからと言い裏切られてきた

親を憎むことでしか自分を保てなかった


私は10歳ながら理解はしていた